見て見ぬ振りで何とかなった時代

今日はこんな記事を読みました。未婚が増える要因の一つに「環境の変化」があるって話。更に言うと、環境の変化の結果、若者世代の価値観や考え方も変わったんだろうという仮説です。

広く言うと「世の中」、社会は変わり続けるものだと私は思ってます。「昔は○○○だったよね~」というおっさん会話に限らず、どんどん変わり続けます。戦後~高度経済成長期は、その変化が良い方向だけでした。もちろん、いろいろな弊害も発生しつつですが、焼け野原・無一文を経験した世代には、目の前のお金「経済成長」こそが全てだったのではないでしょうか。わかりやすい目標に向かって、全員が働きまくり、給料が増えまくった時代。年功序列・終身雇用が「世の中の常識」と化した時代でした。

あれ、写真はそんな昔の写真じゃないよ!と思った方は正解です。そんな、誰もが「常識」と信じて同じ方向を向き、同じ価値観と同じ考え方だと信じて、日々を過ごしてきたのが、少なくともバブル期までは続きました。今、様々なところで聞かれる『多様化』と真逆の時代が続いてきました。それで結果が付いてきてた、経済が成長し続けて、誰もが「常識的に」働き続けていれば大丈夫な時代がずっと続いていました。永遠に続くだろうと言う思い込みで。。

ところが、バブル崩壊以降、経済成長はピタッと停止し、物価だけがジワジワと上がり続け、お給料はジワジワと下がり続け、総中流と言われていたのが懐かしいほどに、総貧乏時代に突入しました。あちこちに関連するデータもニュースも出まくっているので、ぜひググってください。
日に日に、こんな環境に嫌気が差して、有能な方から日本を離れて海外移住している事実は既に多くの方がご存知でしょう。のんびりと自然に触れながら暮らすにも、さらなる成長を目指して暮らすのも、どちらにせよ今の日本は適してないと思っている方は確実に増えてます。

私自身は何度もここで書いているように、元の性格が「人と違ったことが好き」な、いわゆる「変わり者」と言われやすい性格なので、このような流れはよく理解できます(仲間が増えてるような一方で、人と違ってない状況になってしまう感覚も感じつつ…)。
ただでさえ技術の進化に伴い、激しいスピードで社会が変化し続けているのに、コロナ禍という誰もが想像すらしなかった事態に遭遇して、日本は更に置いていかれました。コロナ前までは「大丈夫と装いつつ、影でシコシコと努力すればアドバンテージがある日本は大丈夫」と思っていた人も多かったかもしれませんが、コロナ禍で一気に急速に差を付けられました。それでも、「政府が、国が、何とかしてくれる」という(今となっては単なる)妄想がいまだに根強く残ってるのがこの国の実態なのかもしれません。とにかくCHANGEは(自らやった経験が無いから、前例が無いから、自信がなくて)嫌なんです。でも、何とかならない時代に突入しました。

「何とかなるだろう」と信じて、目の前で起こっている変化を「見て見ぬ振り」していると、そのツケは必ず出ます。既に出始めています。では、私たちのような一市民が何をしたらいいのだろう、どうしたらいいのだろう。考えていても答えは永久に出ないんです。なぜなら、変化した先の社会や環境は、歴史に学んでも出てこないし、未知の世界だからです。個々に培った僅かな経験に基づくロジックだけでは正解は出てこないし、正解が出る前に変化して次のお題が提示されるのが、この激しい変化の時代です。
となると、私達にできることは、正解かどうかはわからないけど、前進することです。上の写真のように、階段を登りきれるかどうかは未知数の部分が多くても、登ろうとするアクションをしない限りは、「なんか階段があるな~。登れるかわからないから、たぶん、そのうちにエスカレーターになるだろうからそれまで待機」したまま、先に登った人の重さで地面が徐々に沈んでいき、、、

当社および私個人が関係している事業のほとんどが「未知の世界」へ突入している事業です。つまり、前例が無いし、市場も存在してない。地方移住はようやく少しずつですが、市場ができ始めるのではないかという動きが始まっています。生活VRはまだです。言語フリーの世界もまだまだです。数年後には市場が存在して、その第一人者として君臨していることを目指していますが、結果は結果、どうなるかはわかりません。でも、「何とかなるだろう」で「見て見ぬ振り」をしていても「大丈夫」な時代では無くなったことは確信しているので、前進だけは止めないのが今のごきげんコーポレーションであって、私自身です。